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あえて教えない、というスクール

MTBの学校、おかげさまで毎回10名ほどの参加者があります。保護者の方も一緒に走る(でも口は出さない←ここ重要)ので、総勢はもう少し多く15名ほどでしょうか。遠方から体験参加してくださる方も多く、上手な子から初めての子まで様々なレベルの子どもたちが混在しています。

そんな私たちのスクールで大事にしていることは、「やって見せるけど、具体的なやりかたは教えない」というスタンスです。
先生たちは常にウィリーしたり、飛んだり跳ねたりしていますが、やりかたは教えません。でも、それを見て、試行錯誤して、なんとなくできるようになっていく子どもが多いです。

2~3週間前にムリヤリ引き上げて飛ぼうとしていたこどもが・・・
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何も教えなくとも、身体が伸びて良い感じのフォームになりつつあります。
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極めて大事なのは、遊びなかにこそ本質があるのです。
ぜひ、こちらの記事もご参考下さい
“教えない”早期教育を脳科学者らが勧める理由

全国各地で子ども向けのスポーツ教室(サッカー教室とか、野球教室とか、自転車教室とか)をやっていますが、自転車となると走る・投げる・打つといった基本的な動作が何も含まれません。はっきり言って、そればかりしていると自転車以外のスポーツは何もできない子どもが育つリスクがあります。特にロードやトラックしか乗っていない場合は、その危険度が加速されると言っても良いでしょう。

子どもは、野原に放ちましょう。
今はそのスポーツを専門にやっている子に勝てなくても、成長期に入ったら逆転します。それまでに蓄積した、引き出しの数が違ってきますので。

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こういう雑多な遊びの中にこそ、本質が宿ります。
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今よりも、この先。

おかげさまで、以前の「子どものMTBがエライコトになっていた」に大変多くの反響をいただきました。ありがとうございます。

今回は、私たちが主催している「MTBの学校」の一部をご紹介します。

現在は月に2回のペースで、土曜日の午前中に勢和の森MTBパークで開催しています。
MTBの学校2017チラシrevised

テーマはシンプルに「山遊びは楽しい!」です。
なので、マウンテンバイクをメインツールとして使っていますが、木に登ってみたり、コース整備したり、栗拾いしたり、木イチゴ食べたり、タラの芽摘んだり・・・たべてばっかりだ!いえいえ、山遊びを満喫しています。

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また、レースのためのスクールではありませんので、指導者がライディングスキルばかりを教えることはしません。もちろん、それらを遊びの中に盛り込んでいますが、スキル習得をメインにしたスクールにはしていません。
大事にしているのは、自分で考え、自分で試してみて、また自分で考え・・・を繰り返してもらうことです。それは自転車に限ったことではありません。例えば下の写真にあるような山登り(崖登り?)だって先の一手を考えながら登らないと、手詰まりになるのを大人は知っています。

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でも、何も言いません。大人はなるべくケガをしないように見守るだけで、ルートは子どもの判断を尊重します。というか、登るかどうかの判断も子どもに任せています。「登りなさい」ではないんです。どうするかは「自分で判断しなさい」なので。

そうやって自分で判断することを尊重してあげて、「チャレンジしてみたい」と思った子にはチャレンジする機会をあげています。

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たとえばこの子は小学校3年生ですが、大人も躊躇する岩清水セクションを普通に走っていきます。24インチ、7段変速です。ペダル・・・もちろんフラットペダル・・・はプラスチックなので、削れてしまって靴のグリップもままならない・・・本人は気にしていないので、だから何?って感じです。そういうところも、「ビンディングのほうが○△□・・・」とか「アルミペダルでピンの食いつきが○△□・・・」とか、知ってる大人が勝手にそれが是であることを押しつけていないでしょうか。

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難しいと感じたら、エスケープを通ればいいんです。同じ小学校3年生ですが成長度・習熟度は個人で違うので、無理に同じ課題をさせる必要はありません。無理にやらせたら楽しくなくなっちゃうし。楽しくないのは継続しないし。

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高学年にもなるとヒジ・ヒザに余裕が出て、股下でバイクが自由に遊ぶ感じ・・・頭は動かない・・・ができています。これも特別に指導したわけではなく、ドリルを繰り返すうちに自然とできるようになりました。この子は5年生ですが、24インチです。27.5インチだと、股下でバイクが遊ぶ感じを習得するのはきわめて難しいでしょう。

こういう動きができるようになった子が将来ロードやトラックに移行したら、すばらしくバイクコントロールできるでしょう。なぜなら、彼らのこの動きは高次の脳ではなく低次の脳で、自動処理化されているからです。このあたりはセミナーでじっくり説明してますので、その話題はまた次の機会に。

今、この世代の子達に大事なのは、速く走る(走らせる)ことではありません。雑多な動きをたくさん経験させて、引き出しの数を増やしてあげることです。当MTBの学校に来ても、いきなりレースで速くなるようなことはないと断言できます。ですが、将来的には飛躍する可能性が高いと確信しています。

お試し参加(無料)は随時受付けていますので、ご興味のある方はぜひお越し下さい。予約なしで大丈夫です。日程変更や悪天候による開催の有無は公式ブログにて公開しています。あわせてそちらもご覧下さい。
多気町・自転車のまちづくり公式ブログ

セミナー情報 9/16(土)滋賀

9/16(土)に滋賀県で「脱!今の自分・自転車スキルアップセミナー」を開催させていただきます。
場所:ファンタジスタさん
時間:
第1セッション10:00-11:30
WIAWISバイク技術紹介12:00-12:30
第2セッション13:00-14:30
(試乗会は10:00-16:00)
※第1セッションと第2セッションは同じ内容です。

今回のセミナーは・・・

1. あなたのライディングスキル、見える化します!
噂のGT ROLLER FLEX 3で、あなたのライディングスキルをご自身の目で確かめていただきます。
パワーメーターではわからない、あなたのペダリングに起因するブレや傾き、前後動が見て取れますよ。
私のロジックはシンプルです。
「上手い=楽に走れる、楽=余裕がある 余裕がある=速い(速くすることもできる)」
裏返すとわかりやすいと思います。
「上手じゃない=無駄が多い、無駄が多い=疲れる、疲れる=余裕がなくなる」
サイクリングにベストなシーズン直前のこの機会に上手くなるヒントをつかんで、シーズンを楽しく過ごしませんか?
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2.龍谷大学・石原先生のスポーツ栄養学セミナー
ご自身もサイクリストである石原先生の、サイクリスト向け栄養セミナーです。
大学の先生から直接話が聞けるなんて、これだけでもメチャ価値があります。
セミナーに参加したからといって、レポート課題は出ないと思います。たぶん・・・

3.WIAWIS S-COREシリーズ試乗できます
WIAWISの誇るS-COREシリーズ(LibertyとAssassin)が全サイズ試乗できます。
しかも、あなたのペダルとホイール(シマノ11s)で、琵琶湖岸をお好きなだけ。
ぜひこの機会に、思う存分乗ってください。
s-core_構造図

4.ハンドルバー 特別販売
セミナー特別価格で販売いたします。数に限りがありますので、気になる方はぜひ会場へ!

5.落ち着いた空間で美味しいピザを
クリアで美味しい水、その水で手ごねした生地、こだわりの生ハム・・・
セミナーや試乗の合間に、こんな上質のピザを食べられるなんて!ステキすぎます~
ネットには書けない、面白い話も店長さんから聞かせてもらえるとか!?
※セミナー料金にピザ代金は含まれておりません。

結論
上質なものを食べて、上質な練習をすれば、だれでも良い走りになる。
You are what you ate. (あなたは、あなたの食べたものでできている)
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刺激的な3日間

先週末は東京へ。


この研修と検定試験を受けに行ってきました。


連日夜9時までガッチリお勉強。
しかし、受講生全員が志を同じくする同士です。
濃いメンツに濃い内容。とても充実した3日間でした。

最大の成果は、自分が新しい知見を得たことだけではありません。
講師の先生方をはじめ、日本を代表するコーチ陣と同じ時間を共有できたこと、情報を共有できたことが何よりの成果です。
トラックも、ロードも、BMXも、MTBも超えた、ただ単純に「自転車」という枠での真のオールジャパンを目指して、これからも邁進したいと思います。
そんな無鉄砲な私に、協力してくれる家族に感謝です。

検定の結果はもうすこし先だと思いますが、受講生全員が合格しますように!

番外編
帰路はそのまま帰るわけにも行かないので、ちょっと営業へ。
グーグル先生に道案内をお願いしたら、「竹下通りを貫通せよ」とのルート提示が・・・
ええ、しかたないのでグーグル先生の言うとおりにしましたよ。
しかたないので・・・


相変わらず混沌としてました!さすが竹下通り!

ここを通ったのは何十年ぶり?最後の記憶は大学院時代の学会帰りに、某有名スイマーの後輩と来たのが最後ですかね~。
この人並みをスーツケース引きながら歩くのは、無謀でした。

営業も終わり、一息つこうとお気に入りのカフェへ行ったら、
定休日・・・

シマノが運営する、知る人ぞ知る場所です。
いわゆる「サイクリスト御用達」感を出していないところが素敵です。

それにしても東京は人が多い!
田舎暮らしに慣れきった自分には、それが一番ハードでした。
あまりの疲労感に、帰りの新幹線で口を開けて寝ていたのはナイショです。

結論
テストのため久しぶりに鉛筆で文字を書いたら、腕が筋肉痛になった44歳の春。

ドッグランだけど人もラン

よく「オフにはどんなトレーニングをしているんですか?」と聞かれるので、今回は特別に秘密を公開します。

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二駆vs四駆。

この犬はジャックラッセルテリアという種類なんですが、もともとは狐狩りのために品種改良された犬だとか。
redbull fox huntじゃないけれど、fox hunterをhuntします。

タッチ1回につき1点、制限時間内に捕まえたら人間の勝ちです。

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完全に体勢を崩されました。

この人もGee Athertonのようにfox hunterになれるのか!?
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メチャ速いです。赤くないけど人間の三倍は速いです。

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清水:そこだー!

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犬:なにをー

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犬:脇が甘いわー!

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40歳のオッサンはニュータイプの動きについて行けません

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真剣にダイブしてかろうじてタッチ! 清水プロ1点先取です!

しかーし、人間は交代プレーという反則に出たので、相手の体力を徐々に削っていき・・・

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とったどー!の図。

最終的には人間の勝ちとなりました。

コレがオフトレ?
やってみればわかります。フットサル並みにキツイですから・・・

あ、ちなみに本当の目的は下半身の鍛錬+コーディネーションです。
自分の位置、相手の動き、立木の場所、フェンスとの距離・・・その他諸々を勘案して、数多くの選択肢の中からベストと思われるものを瞬間的にチョイスし行動に移します。
うまくいけばタッチできるし、自分の予測が甘ければタッチできない。わかりやすい結果が得られます。

そして何より、楽しいこと!
これがコーディネーショントレーニングには重要な要素ですね~

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プロフィール

Nishii Takumi

Author:Nishii Takumi
○株式会社 地域資源バンクNIU 取締役
○サイクリストの秘密ラボ・flasco主宰
○博士(体育学)
○中京大学人工知能高等研究所 研究員
○2008北京オリンピックMTB日本代表チーム 監督
○2010ユースオリンピック(シンガポール)・2014ユースオリンピック(南京) 自転車日本代表チーム 総監督

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